下水汚泥を農業利用するためには安全性に配慮して適切に処理されなければいけません。 処理された下水汚泥は、脱水汚泥、乾燥汚泥、コンポスト化汚泥として、栄養分に富んだ汚泥肥料や土壌改良資材として利用されます。 それらは、代替燃料としても利用可能であり、石炭、MSW、木材廃棄物、農業廃棄物のような他の燃料と共に複合燃焼されます。 しかしすべての下水汚泥がエネルギー利用のために焼却されるわけではありません。下水汚泥中の水分量や異物の混入率が高い場合は下水汚泥のエネルギー量が低下します。
西部気候イニシアチブでは乾燥汚泥を廃棄物固形燃料とみなしています。 そのため燃焼用燃料として下水汚泥を使用する場合、 ASTM D6866 によって燃焼ガスのバイオ由来炭素濃度を測定することを義 務付けています。固形廃棄物燃料一般にいえることですが、下水汚泥も100%バイオマス起源ではありません。 シャンプー、合成洗剤や一般廃棄物中に起因する化石燃料起源物質のために下水汚泥中のバイオマス含有率は低下します。
W Giger, PH Brunner, and C Schaffner, 4-Nonylphenol in sewage sludge: accumulation of toxic metabolites from nonionicsurfactants, Science 10 August 1984, Vol. 225. no. 4662, pp. 623 – 625
J. McEvoy and W. Giger, Accumulation of linear alkylbenzenesulphonate surfactants in sewage sludges, Naturwissenschaften, Volume 72, Number 8 / August, 1985, 429-431